メディアアート卒業生による海外放流記3〜ZKM後編〜
前回は色々はZKMの造りとかビデオアートを中心に説明してきました。本当はずっと見ときたかったのですが、次の都市への移動を考えるとあまりゆっくりしていられません。なので名残惜しみつつも次の場所へ移動しました。
恐らくこの施設のメインであろう、平面、インスタレーションの作品コーナー。
まぁこれもたくさんの作品が展示されている。
まず有名なウォーホールの作品。
エルビスの人ですね。この後も僕はドイツの現代美術をそれなりに見に行ったんですけど、まぁーどこもウォーホールが多いこと多いこと。割合的には一つの美術館に最低一つは展示されています。だからこの有名なお札の作品。僕は多分二回以上見てると思います。それぐらいドイツ人に好かれています。そして全体的にウォーホールに限らずドイツ人はポップアートがお好きな様子でした。理由は分かりませんが。
白と黒って表現しやすいですね。こういう作品はけっこう好きです。こうシャープな感じというか。鋭い感じがいいですね。こういう系の作品も海外じゃ人気があると思います。まぁ正直僕はこういった作品の違いなんて全然分からないけど…何せ皆同じに見えちゃうし。それになんか流行に乗ってる訳ではないけれど「こうしたらある程度評価貰えるっしょ」的な感じもしなくもありません。だけど僕は好きです。そして僕はミーハーでもあります。
そして僕の個人的に一番の衝撃作。
これは僕にとって少し難解でした。壁には大きな平面作品(8割はドローイング)が我が我がとすごく主張し合っている中、この作品だけが静かに佇んでいたのです。まるで血の気が多い若者の集団の中に1人世の無情を悟った老人がいるように。例えが全然分かりにくいんですが要するに場違いなんです。「えっなんでそこにいるの?」って感じ。
一瞬に目を奪われ、しばらくこの作品を見続けていました。しかしいくら見てもこれといった答えが出てきません。もしこれを見て、おそらくこういう意図で作ったんじゃないのーって意見があったら是非僕に教えて下さい。
インスタレーションも。カラフルな棒のインスタレーションは置いといて、この大小のバックの作品は難解のお手本みたいな作品ですね。もしこの作品が人間に返信できるなら絶対ドヤ顔してますね。難しいダロウ?ってな感じで。しかも一つだけ光ってるし。まぁそれが重大なメッデージが隠されているんだと思いますけど。
かと思えば
こういったストレートな作品もあったりします。
ZKMは旅の比較的最初の方に訪れたのでテンションも高く、作品に対してストイックに観察していました。しかし多くの美術館を見るに従ってどんどんメディアアート、現代美術とは何だろうという疑問が膨れるばかりでした。
皮肉なことにアートについて知りたくて海外に行ったのにさらに分からなくなって帰って来た訳ですし。
そしてこれからどんどん頭を悩ませる作品が登場してきます。
次回もまた美術館に行ったときのレポートを書かせて頂きます。
植田祟裕