2015.4.14 – 26(会期中無休) 10:00 – 17:00
京都嵯峨芸術大学研心館1Fメディアアート工房ROOM2
出品作家
人長果月
二瓶晃
虚の所作 Imaginary action
少年の頃、虚数の概念を知り驚いた。存在しない数があり、その虚数によって成り立つ数式があるという。なにか知らない世界が開かれたように思えた。
芸術は、常に新しい技術を取り入れながらその時代のリアリティーを生み出してきた。現在もメディアアートによってもたらされた、インタラクティブ技術を用いた作品は、表現の場に観客の参加を必用とする事で、芸術の中に双方向の開かれた場を生み出している。しかし新しい技術や概念が、必ずしも芸術を生み出すとは限らない。技術や技法によって養われた感性が、センサー等によって機械化された感覚と所作によって、虚ろで豊かな空間を芸術の中に見つけ出すことは不可能だろうか。
(京都嵯峨芸術大学芸術学部教授 松本泰章)
主催:京都嵯峨芸術大学芸術学部造形学科メディアアート領域
作家略歴
人長果月 Hitoosa Kazuki
京都市生まれ
京都市立芸術大学美術学部構想設計専攻卒業、京都市立芸術大学大学院造形構想修了
インタラクティブ映像を用いたインスタレーション作品を中心に制作。
断片化された様々な映像が鑑賞者の存在を得ることによって現れる変化は、何処でもない作品世界を生み出し、幽かに見るものの主体と客体を危うくさせる。
その成果は、少しずつかつ確実に深度を増している。
2004年 個展(虹アートスペース虹/京都)
2005年 京都府美術工芸新鋭選抜展(京都府京都文化博物館/京都)優秀賞
2005年 非在の庭 2005(アートスペース虹/京都)
2008年 お釈迦様の掌 (ArtCourtGallery/大阪)
2008年 アジア・アート・フェスティバル 日中韓 映像芸術展「感悟東方」(鄭州美術館分館 商都芸術館/中国 鄭州)
2009年 PANORAMIC EYES ~LINKするメディア・アート展(JazzyMAS/ソウル)
2009年 神戸ビエンナーレ 2009アート イン コンテナ展(メリケンパーク/神戸)入賞
2010年 Kyoto Art Map 2010(ギャラリー16/京都)
2011年 神戸ビエンナーレ 2011 高架下アートプロジェクト(神戸元町高架下/神戸)奨励賞
2011年 ルネサンス-京都・映像・メディアアート(京都芸術センター/京都)
2013年 個展(モトコー博物館/神戸)
2013年 かごしまアートフェスタ 2013(かごしま県民交流センター/鹿児島)
2014年 京都府美術工芸新鋭展 ~京都国際現代芸術祭2015への道~(京都府京都文化博物館/京都)日本経済新聞社賞
2014年 Media & Art Day to day(ギャラリー睦/千葉)
2015年 琳派400年記念 新鋭選抜展 ~琳派の伝統から、RIMPAの創造へ~(京都府京都文化博物館/京都)最優秀賞
2015年 京都市芸術新人賞受賞
二瓶 晃 Nihei Akira
千葉県生まれ
大阪芸術大学建築学科卒業、京都市立芸術大学大学院博士(後期)課程メディア・アート研究領域修了。
大学在学中より舞台美術家として活動。その後、大学で視覚デザインやメディアアートを教育・研究しつつ、現代美術作品の発表も行っている。
作品は映像、音響、照明などを用いたインタラクティブなインスタレーションであるが、テキストを多用する形式や構成された空間からは舞台美術との類似性が見られ、鑑賞者は時として役者(または観客)としての振る舞いを要求される。
2001年 TIMELAG/RAGTIME(八戸市美術館/八戸)
2004年 JOUABLE(フランス国立高等装飾美術学校/パリ)
2005年 個展(アートスペース虹/京都)
2006年 個展(アートスペース虹/京都)
2007年 個展(アートスペース虹/京都)
2007年 新視角(浦東図書館、朱家角/上海)
2010年 個展(アートスペース虹/京都)
2011年 ルネサンス-京都・映像・メディアアート「京都・映像・メディアアート」展(京都芸術センター/京都)
2012年 非在の庭 PvQ(アートスペース虹/京都)
2013年 Sweet Revenge(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA/京都)
2015年 still moving(元・崇仁小学校/京都)