メディアは、何かを表現するための技法や素材、そして道具です。メディアアートは芸術を表現するための絵画や彫刻等の伝統的な技法から現代のコンピュータまで表現に必要な手法のすべてを用います。絵画、立体、イラストレーション、写真、映像、アニメーション、CG、サウンド、パフォーマンス、インスタレーション、そしてセンサー技術や、インターネットの利用、さらにそれらを自由に組み合わせた表現をとおして、まだ誰も見た事のない芸術を生み出してゆきます。Forward/フォワード展では、2012年2月に開催された本学制作展の発表作品の中から特に興味深い作品を紹介します。Forward/フォワードは攻撃の最前線で戦う選手のポジションを意味します。メディアアートは芸術が本来持っている最も重要な使命としての新しい表現の開拓を目指します。失敗を恐れないで新しい世界に踏み出してゆく学生達の挑戦の記録です。
嶋田真己
タイトル ひとりごと
映像のサイズは1920×1080
時間 7分
普段何気なく使っている言葉は音としての言葉と文字としての言葉の二種類があると思います
その二つは全く別ものだと私は考えます
文字を見た時に理解する意味を音や動きなどによって変化させたいと考えこの作品をつくりました
活字で表される文字は見た人によって受け取る印象をかえます
それを使う場所やタイミング・間のくぎり方や前後の文章などで違う意味になる言葉のおもしろさを考えようとする作品です
奥村拓弥
タイトル:Drifting in the mind
サイズ:(高140cm×横106cm×奥110cm)
素材:(霧・映像)
コンセプト:多くの人は生活の中で常に”何か”を見ています。しかし、その”何か”とは必ずしも認識の対象には成り得ていません。意識の下の触れるか触れないかのあたりで、漂うように存在している”何か”には新たなひらめきのきっかけとなる情報があるのではないでしょうか。
この作品では漂うイメージに触れる、消す、眺めるといった行為でその”何か”に対峙する事を試みました。
展示を終えての感想
この作品は今回で2度目の展示になるのですが今回のFORWARD展の環境のおかげで
より完全なものになったと感じています。霧の加減や映像の鮮明さの加減が目指していたものになりました。
たくさんの参加者の方が映像の映る霧に触れて楽しんでいただけたようで、とてもうれしく思っています。
これからは ”参加者が楽しめる” を最前提に自分の伝えたいことがもっと明確に伝わるようなモノを作っていけたらと思います。
山藤 真以子
タイトル「くらげのゆらめき」
サイズ:可変
この作品は「癒し」というコンセプトのもと、私なりの「癒し」要素を盛り込みました。
それが見る人にとっての「癒し」になるのかどうか、という点も含めてこの作品を製作しました。
今回の展示で、学外の方の作品に対する反応を間近で見るという貴重な体験をすることができました。
次の制作にそれがいかせればと思っています。
『灯り』岡本将平
「灯り」というものに対し、人はそれぞれ違うイメージを持っていると思います。
私の中では僅かな光、小さな光にそのイメージを感じています。この作品では黒い素材で光を和らげる事で淡い「灯り」を表現しました。
感想:展示に選抜してもらい私はクラスの人以外にも見られると思うと刺激され楽しく展示作業ができました。
作品タイトル;Teatime of midnight
名前:山下七海(ヤマシタ ナナミ)
制作年月日:制作日数《12月20日~1月20日》
進級展《2月1日~5日》
選抜展《4月24日~29日》
コンセプト&感想:怖いのに可愛い、そんなおばけ達と一緒に座って
お菓子の家に居る様な「此処ではない不思議な世界」を
楽しんでもらえたら幸いです。
全てにおいて経験がなかったのでどれもこれも
凄く時間がかかりました。けれど、この作品を通して
反省点や今後どんな作品が作りたいかが少し見えてきた
ように思えます。